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S邸

設計 腰越耕太/腰越耕太建築設計事務所
施工 ASJ 郡山スタジオ[株式会社オオバ工務店]
構造 木造軸組構法 地上3階
撮影 GlassEye Inc. / 海老原一己

敷地は福島県の中央部、郡山市の中心部からほど近い閑静な住宅地にある。震災で築25年の家屋に傾きが生じ、建て替えを決断された。敷地西側が市道、北側は公園、東側は水路という恵まれた環境であるが、南側には隣家が近接している。
住まい手は夫婦と息子夫婦、孫であり、それぞれの世帯がお互いの気配を感じつつ、ほどよい距離感を持って暮らせる住まいがよいと考えた。非日常の空間で暮らしたいという、ご主人の言葉をくみ取り、建築的に応えるべく設計がスタートした。

4台分の駐車場が求められたため、必然的に道路側は駐車場となる。南側隣家からの引きを確保しつつ、内部と外部が連続的、一体的に感じられるようなダイナミックな空間を構成しようと、中庭型のプランを採用している。
エントランスを入ると、中庭に面して親世帯のリビングを設け、そこから床を400mm上げてダイニングキッチン、シアタールーム、和室を配置した。リビング上部は、吹き抜けを介して2階に子世帯のリビングを配置し、巨大な一繋がりの空間をつくった。断面的に居場所を分け、ほどよい距離感を確保すると共に、吹き抜けによって繋がる2つのリビン グに、家族の意識が向くよう意図している。

中庭と室内の境界には、特注のスチールサッシュによって、幅5.2m、高さ5.9mの大開口を設けた。ガラスを支持するマリオンは、 風荷重に抵抗すると共に、屋根の荷重を受けても座屈しない断面であり、梁はマリオンがあってもなくても成立する断面としている。屋根を支える登り梁も、幅51mmのスリムなマリオンと同部材とし、サッシュから屋根まで連続するようなデザインとしている。

1階の仕上げは、床を磁器質タイルとし、壁にはグレーの珪藻土を塗り、天井はオイルステインで着色した杉のルーバーを採用している。照明は可能な限り間接照明を用い、しっとりと落ち着きのある内部空間に仕上げ た。平面的、断面的な空間の連続性、プランと開口部のスケール感の逸脱、ライティングと仕上げ材による深みのある空間の演出。これが非日常の空間で暮らしたいという、施主の夢への応えだった。(腰越耕太)

■S邸

所在地

福島県郡山市

主要用途

専用住宅

家族構成

夫婦+息子夫婦+孫

設計

腰越耕太/腰越耕太建築設計事務所

施工

ASJ 郡山スタジオ[株式会社オオバ工務店]

構造・構法・規模

木造軸組構法 地上3階

建築面積 141.74㎡

延床面積 264.50㎡

竣工年月

2017年6月

撮影

GlassEye Inc. / 海老原一己

1階平面 縮尺1/200
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2階平面 縮尺1/200
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3階平面 縮尺1/200
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断面図 縮尺1/200
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配置図 縮尺1/200
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腰越耕太

1976年新潟県生まれ/2006年神奈川大学大学院修了/2009年設計事務所勤務を経て独立/2010年株式会社腰越耕太建築設計事務所設立

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