施主様のお話

HOME > 建築家との家づくり > ASJ Works Close-up > ワンフロアの空間が過ごしやすいネイビーブルーの四角い家

SHARE

ASJ Works Close-up

ワンフロアの空間が過ごしやすいネイビーブルーの四角い家

徳島県小松島市

ヒカリノミチ

設計 門内一生・高橋洋一/CAPD
施工 ASJ光と水の街スタジオ[西野建設株式会社]

角はR になっているが、家の形はほぼ四角。

① ネイビーブルーの外観が印象的な平屋建て。

② コンクリートの通路に、天窓からの自然光が
さんさんと注ぐ。
③ リビングダイニングの床は、味のある無垢のナラ材。
④ 清々しい白砂が広がる庭の一角に、1 畳分の畑を用意

田園が広がる徳島県小松島市の住宅地に、ひときわ目を引くネイビーブルーの四角い建物が建つ。シックで落ち着いた色合いと、ユニークな形の住まいは存在感たっぷりだ。
 「よくあるような、ありきたりの家を建てるのは嫌でした。僕が希望した住まいの条件は、出身地で職場もある小松島市内に、ワンフロアで生活できる平屋を作ること。以前は
メゾネットタイプのマンションに住んでいましたが階段は必要ないと感じていたし、部屋で一番長く過ごすリビングが広く取れればいいなと。設計をお願いした建築家の門内一生
さんからも平屋を勧められ、僕たちらしい家ができたと思っています」とUさんは満足そうに話す。

⑤ ダイニングでコーヒーを飲みながら夫婦の寛ぎタイム。

⑥ キッチンから全体が見渡せる。観葉植物の緑が部屋のアクセントに。
⑦キッチンは白を基調にシンプルですっきりした印象。

 Uさん夫妻が家を建てることを考えはじめたのは、二〇一〇年に入った頃から。門内さんが設計した家のオープンハウスを案内するチラシを見て訪れたところ、ご主人はその家にすっかりと魅せられたという。
 「〝シカクいシカク〞と名付けられた四角い家で、この家を売ってくださいといったぐらい(笑)。この他に門内さんが設計した、一階よりも二階が大きい〝アタマでっか家〞の家も気に入りました」。
 門内さんの建築に魅力を感じたことに加えて、光と水の街スタジオの平尾卓マネージャーが言った言葉もASJで家を建てる決め手となった。
 「平尾さんに、『本当に気に入る家は三回ぐらい建てないとできませんが、一回でできるように努力します』と言われたことも選んだ要因です」。
 その後、ASJが土地探しからサポートし、奥様が望んだ緑の多い山際に家を建てた。完成したのは二〇一一年の夏だ。
 家の中を見せてもらうと、まず玄関が特徴的。コンクリートの階段になっていて、その先もコンクリートの通路がまっすぐ伸びる。見上げると天井が天窓になっており、窓越しに青空が広がっている。奥様の「室内に光と風を取り入れたい」という希望を聞いた門内さんが提案したプランだ。
 「この他に私がお願いしたことは、家庭菜園がしたい、キッチンの後ろに収納スペースを作りたい、ウォークインクローゼットがほしい、などです。特に気に入っているのは、無垢のナラ材を使ったリビングダイニングの床。木の節の表情が面白く、使い込むほどに味が出てくるようで…。家に来た人たちから、『何材を使っているの?』とよく聞かれます」と微笑む奥様。
 家庭菜園のスペースは庭の一角に一畳分作り、ご主人の上司から贈られた有機肥料入りの健康な土を入れた。今ではミニレタス、春菊、イチゴなどが育ち、インターネットで園芸を学んで実践している。今夏には緑のカーテンにも挑戦する予定だ。
 「僕と歳の近い建築家に設計をお願いしてよかったと思いました。門内さんとは二歳しか違わないし、自分の希望を話しやすかったです」とご主人。相性の合う建築家とコミュニケーションを図りながら進める家づくりは、大きな満足感を与えてくれるようだ。

(取材/福島恵美)
⑧ 奥の扉の向こうには和室、寝室、クローゼットがある。
⑨黒色の琉球畳が敷かれた和室。
⑩ 部屋から周囲に広がる豊かな緑を望めて気持ちがいい。
⑪開口部が広く取られ、室内はとても明るい。
「シカクいシカク」外観。⑫
家庭菜園スペースで野菜作りを楽しむ奥様。周りにあるプランターには色々な花が植えられている。⑬
ゆったりした庭でバーベキューを楽しむことも。⑭
ご主人の車も家と同じく、ゆるやかな曲線を描くR のフォルム。⑮

■ヒカリノミチ

所在地

徳島県小松島市

主要用途

専用住宅

家族構成

夫妻

設計

設計 門内一生、高橋陽一/CAPD
 担当 門内一生、高橋陽一、原陽介

施工

ASJ光と水の街スタジオ[西野建設株式会社]

構造・構法・規模

木造在来工法
地上1階 
軒高 3,464mm 最高の高さ 3,750mm
敷地面積 238.29m2
建築面積  96.50m2(建蔽率40.49% 許容80%)
延床面積  86.01m2(容積率36.09% 許容200%)

主な外部仕上げ

屋根
 ポリスチレンt=40 構造用合板 t=12.5
 アクリル樹脂塗装仕上
 シート防水構造用合板t=9二重貼り
外壁
 グラスウール16K
 無塗装サイディング貼りの上吹付
 (曲面:曲げコンパネ下地)
開口部 アルミサッシュ
外構  隣地境界砂利敷き

主な内部仕上げ

Entrance、Shoes Closet、Hall
 床 モルタル金コテ押えの上トップコート
 壁 PBt=12.5の上クロス貼り
 天井 PBt=9.5の上クロス貼り
Master Bed Room、LDK、Pantry、Study
 床 構造用合板t=28の上フローリング貼り
 壁 PBt=12.5の上クロス貼り
 天井 PBt=9.5の上クロス貼り
Japanese
 床 構造用合板t=28の上スタイロ畳敷き(琉球畳)
 壁 PBt=12.5の上クロス貼り
 天井 PBt=9.5の上クロス貼り
Toilet、Lavatoly
 床 構造用合板t=28のシート貼り
 壁 PBt=12.5の上クロス貼り
 天井 PBt=9.5の上クロス貼り
Bath
 床 サーモタイル貼り
 壁 磁器質タイル貼り
 天井 フレキシブルボードの上VP塗装

工程

設計期間 2010年8月~2010年12月
工事期間 2011年2月~2011年 6月

撮影

鈴木研一(①③④⑦⑧⑨⑩⑪⑫)
武田憲久(表紙 ②⑤⑥⑬⑭⑮)

Y方向断面図
クリックで拡大
X方向断面図
クリックで拡大
屋根伏図
クリックで拡大
1階平面 縮尺1/200
クリックで拡大

 

門内一生

[広島市南区、東京都渋谷区]

1975年広島県生まれ/1999年広島工業大学専門学校建築専攻科卒業後、綜合設計、喜助デザインを経て、2002年C.A.P DESIGN設立/2004年有限会社キャプデザインに法人化/2008年株式会社CAPDに改組

 
 
 

高橋洋一

1978年大分県生まれ/2000年広島工業大学工学部土木工学科建築工学コース卒業後、アトリエUDを経て、2004年有限会社キャプデザイン入社/2005年有限会社キャプデザイン取締役就任 /2008年株式会社CAPDに改組
ヒカリノミチ
 
 以前同じ徳島県内に設計した住宅は、当初3階建を考えられていた建主様のご要望を平屋で解決することが出来た建築である。
――できるだけ少ない要素でより多くの感動を――
CAPDの目指す建築の一つの回答として設計したこの住宅が、今回の建主、U様の目に止まり、ご指名を頂いた。
 四方を山に囲まれた既存集落の中に新しく造成された分譲地の一角にあり、昔ながらの日本家屋が建つ一方で、新しく建てられた今風の住宅も入り混じる独特の雰囲気を持つ敷地。日本住宅の変遷を映しだしているかのような敷地に対して、ありきたりでは無く、且つ、普遍性を併せ持った住宅をこの地に残すことを意識した。
 U様の家族構成はご夫婦二人。必要な床面積は平屋でも十分確保出来ると判断し、平屋でのプランを進めた。四季を感じられる山側を開き他は閉じた。内部はPP分離の解決として、玄関から勝手口まで一直線に伸びる上部にトップライトが設けられた“光の道”で完全に分けた。
 この“光の道”によって内部に光を取り込み、空の広がりを感じさせ、日中常に明るく開放感のある内部空間を創りだした。
(門内一生)

ASJ光と水の街スタジオ

[西野建設株式会社]

スタジオマネージャー:平尾卓
 U様とは当スタジオで竣工しました広島の建築家、門内一生先生の設計された「シカクいシカク」のオープンハウスで初めてお会いしました。その時の事は、今でもハッキリと憶えています。U様が「決めた! この家買う!」とおっしゃるので、「スミマセン…こちらの家は住まわれる方が決まっていますので…」とお話させていただきました。
 そのオープンハウスの次の建築家展でASJアカデミー会員にご入会された後は、一緒に土地探しからお手伝いさせていただきました。
 ご主人様は入会された時から広島の門内先生に設計をお願いすると決められておられましたので、門内先生にも土地を一緒に見ていただき、たくさんの土地の中から、U様、門内先生、私、皆で今回の土地を選んで設計を始めました。また、ご主人様の門内先生に対する信頼は絶対的でしたので、設計もスムーズに進み、竣工となりました。
 おおらかでいつも笑顔でミーティングの場を盛り上げてくださった「ヒカリノミチ」オーナーのU様、「ヒカリノミチ」が生まれる出会いをくださった「シカクいシカク」のオーナー様、お二方に出会えたことにあらためて感謝申し上げます。

この記事は、ASJの会員向け会報誌「A-Style Monthly」に掲載されたものです。

会員登録(無料)すると、
会報誌「A-Style Monthly」を毎月お届けいたします。

関連記事

RELATED POSTS

ASJ会員登録のメリット

BENEFITS

設計プランの第1歩

会報誌をプレゼント

イベント・セミナーへのご招待